欧州教育事情視察旅行記 11ページ

欧州教育事情視察旅行記  デンマーク文部省訪問

デンマーク文部省の入口の門標  午後はデンマーク文部省を訪ねる。
デンマーク文部省の入口の門
(デンマーク文部省の入り口の門)
お話を伺う お話を伺う  教育コンサルタントのビアテ・ケア・イエンセンさんよりデンマークの教育の特色について伺う。
 英語版のパンフレットをもらい,ビデオでのデンマークの教育改革の説明を見る。
 デンマークは義務教育ではなく,教育義務である。つまり親が教育を受けさせる義務を負う。だから学校へ行かせる必要はなく,親が家で教育を受けさせてもよい。その時には市の教育課が自宅に管理に行く。
 学校は国民学校といい,9年間である。
 しかし,1年前に幼稚園クラスがあり,98%の子が入っている。
 また,10年生もあり,自由に在学できるが,今40%の子が入っている。
パンフレットの表紙  ちなみに小中学生の1週間の配当時数をもらったパンフレットの中から写すと以下のようになる。
 上から順に,次のような教科です。
 国語(デンマーク語)・英語・キリスト教・社会・歴史・保健体育・音楽・美術・技術家庭・数学・科学・地理・生物・物理化学・ドイツ語・選択教科・学活
 小学4年生から英語を習い,中学生になるとドイツ語も学ぶ。やっぱり日本でも小学生から英語を学ぶ必要があるかも知れない。

FORM LEVEL
(学年)
After
the reform
Before
the reform
教科名 (改定後) (改定前) 教科名
Danish 60 60 国語(デンマーク語)
English       17 15 英語
Christian studies   10 10 キリスト教
Social studies                   社会科
History       11 歴史
PE and sport 19 19 保健体育
Music         音楽
Art         芸術
Needlewaork,
wood/metalwork,
home economies
          13 13 技術家庭
(被服,木工,
金工,家庭経済)
Mathematics 36 36 算数,数学
Science       11   理科,科学
Geography               地理
Biology               生物
Physics/Chemistry             物理/化学
German             11 11 ドイツ語
Optional subject               選択教科
Class time 学級活動

 8年生まで成績は出さない。また,9年生,10年生で卒業試験があるが,筆記よりも口頭試験が多い。
 数学にも口頭試験があった。どんな問題が出題されるのか聞いてみたかった。

欧州教育事情視察旅行記  デンマーク最後の夜

 この日の夕方,コペンハーゲンの繁華街へ行く。
 ロイヤルコペンハーゲンという王室御用達の陶器の店や,ジョージジェンセンという銀細工の店などを回る。
 本屋に立ち寄り,人魚姫の絵本を探す。
 英語版を買うときに「Is this in English?」と聞くと,「Yes」 という返事。そこでデンマーク語版がないかと聞こうと思ったが,「Do you have a book for children in‥ 」とまで言って,デンマーク語という英語が思いつかない。思わず「デンマーク語」と日本語で言っても通じるわけがない。
 適当に「language of this countory 」とかなんとか何回か言ううちにようやくおばさんに通じて探してくれる。
 しかし,デンマーク語ではアンデルセンの物語の本はあるが,絵本がない。
 あきらめる。そういえば,デンマークは人口が少なく本を出版しても部数が少なく定価が高くなるので,みんな図書館をよく利用するということであった。
 この日の夕食は「Tokyo」という日本料理店に行く。
 久しぶりにおひたしを食べる。そして,すき焼きであった。
 肉はどうでもよく,野菜をたくさん食べる私であった。
 それから日本酒を熱燗で呑む。いやあ,これが日本の味だ。
 これが,デンマーク最後の夜であった。

−−−−−−−−−−− 飛行機の仕切り線 −−−−−−−−−−