3. パースに到着

 さてさて,そんなこんなでパースの空港に降り立ったけど,オーストラリアは食べ物の持ち込みのチェックが厳しくて,空港を出るまでに大変な時間を要しました。
 私は申し込んだホストファミリーに出迎えも頼んでいたので,待たせてたら悪いなあと思いつつ,期待と緊張の中で到着ロビーに出てきたけど…さっぱり家族を発見できないのです。
 でも,どこかにいるか,そのうち来るんだろうと思ったのでとりあえず,椅子にでも座って待つことにしました。
 そして待つこと1時間弱。
 もう同じ飛行機に乗ってきた人はみんないなくなってロビーの人口密度もやけに低くなってしまったのを見て,もしかすると何か手違いでも?とようやく思い立った私でした。
 とは言え,何をどうすればいいかさっぱり分からないので,まずはよくある呼び出しの放送をかけてもらうことにしました。
 警備員さんみたいな人に聞いたら,カンタスのカウンターに行って頼めばしてくれるという話だったので,「ホストファミリーが迎えに来てくれてると思うけど,お互いに顔も知らないので,呼び出してもらえませんか?」と尋ねたところ快く呼び出してくれました。
 でも,ただ相手の名前を言うだけじゃなくて私の名前まで聞いて,こうこうこういう名前のジャパニーズ・ガールが一人で待ってるから来てくださいって放送をかけられてしまいました。
 自分の名前が放送されたのなんて初めて聞いた!
 でも,待てども誰も現れず,不安げな私を可哀想に思ったのか,ホストファミリーに電話をかけてあげるから電話番号教えなさいって言われたので教えると,何やら驚いたり困ったりしながらも話はまとまったようで,誰かが迎えに来るからもう大丈夫だよって言われました。
 そして,さらに45分くらい待つと,ようやく誰かが迎えに来てくれました。
パース空港
(←パース空港にて。これはだいぶあとの写真)

 誰かが,というのも,私はその時迎えに来てくれた人をてっきりホストファーザーだと思い込んで,何かと話をしながら家まで帰りました。
 で,家に行く時にすんなりと家に着かずに近くまで来たら日本でいう表札みたいに番地が書いてあるのを見ながら運転してたので,「この人自分の家の場所も分からないなんて」と驚きつつもまさかそれがホストファーザー以外の人であるとは思いもせずにいたのでした。
 そしたら,その夜かなり遅くに見知らぬ男の人がやって来て,しかもホストマザーが「夫だよ」って紹介してくれたじゃありませんか!じゃあ今日迎えに来てくれた人は誰だったんだ?って思ったけど,結局それは帰ってきた今も謎のままです。
 なぜ迎えが来なかったかというと,どうやら迎えを頼んだけどそのお金をまだ振り込んでなかったからのようでした。
 にしてもこっちは来ると思ってるのに誰もいなかったら困ることは明らかなんだから,もっと柔軟に対応してよ!って腹が立ったけど,その後学校も誰が来てくれたのか分からず,私は結局お金を払わずに済んだのでした。
 だから結果的にはラッキーだったのかも。