倉ヶ岳に登る
倉ヶ岳(くらがたけ)に登る

 倉ヶ岳(くらがたけ)は金沢市の南,鶴来町(つるぎまち)との境にある標高565mの山です。
 金沢市街からも眺めることができ,こんもりと盛り上がった馬の鞍のような形なので,倉ヶ岳という名がついたようです。

北陸本線の車窓から見る倉ヶ岳
 北陸本線の車窓から見る倉ヶ岳
 中央のこんもりと盛り上がっているのが倉ヶ岳。(北陸本線 野々市 松任間,1998-07-25撮影)

倉ヶ岳近辺の地図
 右は倉ヶ岳近辺の地図です。
(この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図「鶴来」を複製したものです。)
 緑色は車道。ただし1車線の細い道もあります。
 赤色は歩道。山の中の道なき道もあります。

 倉ヶ岳に歩いて登るのにはいろいろなルートがあります。

1.鶴来町,月橋から杉林の中を登る。
(右の地図の赤い色の歩道の「至・月橋」というところに出てくる。)

2.月橋の集落の南の端から送電線に沿って登る。
(右の地図の緑色の道の「至・獅子吼高原(ししくこうげん)」という道の途中に出てくる。)

3.朝日町の金釼神社(きんけんじんじゃ)の裏から登り,風吹峠(かざふきとうげ)に出て登る。
(右の地図の赤い色の歩道「至・風吹峠」というところに出てくる。)

 といったように,いろいろな登り方があります。
 これらはいずれも少し時間をかけて,「山に登ってるなあ」という実感を持って登るコースです。

 これらのかなり歩くルートは登山の本にまかせておき,今回は車で行くルートをご紹介しましょう。
 駐車場に車を置いて,あっという間に登ってくることのできる,いわばハイキングコースです。
 なお「倉ヶ岳」は山の名前,「倉ヶ嶽」は町の名前です。
 また,「倉ヶ岳」の表記はいろいろありますが,ここでは国土地理院の地形図の表記を採用しています。

 倉ヶ岳の鳥瞰図2葉(カシミール3Dによる鳥瞰図)
倉ヶ岳鳥瞰図 左の図は吉野谷村上空15000mからの鳥瞰図です。南から北の方向を見ています。
大きいサイズ800×530ピクセル,約200KBは 倉ヶ岳の鳥瞰図のページです。

倉ヶ岳鳥瞰図 左の図は石川県庁上空12000mからの鳥瞰図です。北から南の方向を見ています。
金沢市内から倉ヶ岳の駐車場までの車道をいろいろと示しています。大きいサイズ800×530ピクセル,約200KBは 倉ヶ岳の鳥瞰図のページです。

大池横の駐車場
(←大池横の駐車場)

 車で駐車場にたどり着く方法もたくさんあります。
 今回は,金沢の南,窪から坪野を通り抜け,行きました。
 (右上の地図の黄緑色の道)
 窪からは10kmあまりでしょうか。
 坪野キャンプ場という案内がありますから,坪野キャンプ場をめざして行くとよいでしょう。

駐車場から大池へと向かう林道
(←駐車場から大池へと向かう林道)

 坪野キャンプ場からは4km弱。
 倉ヶ嶽町へと下るところが十字路になっていて,右へ下りると倉ヶ嶽町ですが,そこを左に折れて,上っていきます。
 しばらく行くと,すぐに左へも行ける道がありますが,これは内川へと行ってしまいます。
 対向車が来たらすれ違う場所をさがすのに苦労する1車線の道を上り,駐車場に着きます。

倉ヶ岳の大池
(←林道を歩いていくと,すぐに見えてくる倉ヶ岳の大池)

 駐車場はそんなに広くありませんが,それでもつめると10台くらいは止められるでしょう。
 この駐車場には簡易トイレもあります。
 まあ,ちょっと覚悟して入らなければなりませんが……
 駐車場からすぐに大池を巡る林道が始まり,気持ちのよい道を歩いていけます。

大池広場から見た大池と岩場
(←大池広場から見た大池と岩場)

 さらに歩いていくと,大池の堤があり,その上を歩いてしばらくで,大池広場に出ます。(左側に先ほど歩いてきた道があります)
 ここからは,大池が望めますし,その脇の岩場を見ることができます。(写真右側の岩がそれ)
 この岩場はロッククライミングの愛好者たちの恰好の岩登り場です。
 また,大池広場では20〜30人くらいならバーベキューだってできますね。

大池広場にたつ案内標識
(←大池広場に立つ案内標識)

 この大池広場からは地図にもあるとおり,鶴来の月橋に下りる道や,風吹峠へと通じる道などがあります。
 案内標識は堤から来たところで撮影していますが,右が「月橋」,向かいが「風吹峠」,左が「倉ヶ岳山頂」と表示されています。

風吹峠へと行く山道の入り口
(←風吹峠へと通じる山道の入り口)

 この写真は大池広場から風吹峠へと通じる山道の入り口です。
 なんだか石碑のようなものが立っています。
 いったい何なのでしょう?

大池広場から山頂へと向かう
(←大池広場から山頂へと向かっていくところ)

 この大池広場から,山頂へと向かいます。
 写真では左の方に登山道(というほどでもない)があります。(これから登ろうとする2人の姿があります)
 きちんと整備されていて,歩きやすくなっています。
 頂上まで,ほんの20分くらいでしょうか。
 右は風吹峠への道です。

山頂までにある岩場
(←途中山頂までにある岩場)

 こちらの大池広場からの登山道には途中20mくらいの間,岩場があります。
 しっかりと,手足4つのうちの3つを固定しながら,登らなくてはなりません。
 「高いところはいや!」という人には「とにかく下を見ないで,上だけ見て行けばすぐ着くよ。」と言って励ましてください。
 それでも,医王山の鳶岩にたどり着くあの背中坂よりはたいしたことはありません。
 このような岩場がダメな人は,反対側の林道から登ってください。(そちらはゆるやかな林の中の道です)

頂上の三角点
(←倉ヶ岳頂上の三角点です)

 そうこうするうちに,頂上までたどり着きます。
 途中で二またに分かれる道があるのですが,右の上の方へ行くと頂上です。
 左は,ちょっと下って「のぞき」にたどり着きます。
 頂上からは金沢平野の方は望めません。
 大池を見下ろす「のぞき」に行くためには,頂上から一度下らなくてはなりません。

「のぞき」に至る小道
(←この先に大池を見下ろす「のぞき」がある)

 頂上から同じ道をちょっと下り,今度は左に行くと,大池の真上の見晴らしのいい「のぞき」に出ます。
 この写真はこの先に「のぞき」があるよ,っていうところで撮影しています。
 しっかりと作られた手すりの下は,断崖絶壁。
 でもとても眺めのいいところです。
 ちなみに,頂上からは金沢平野は望めません。
 ここ「のぞき」へ来て,初めてようやく視界が開けます。

のぞきから見下ろす大池
(←「のぞき」から見下ろす大池)

 「のぞき」にたどり着いて,目一杯体を乗り出して,下の大池を撮影してみました。
 こんな感じで,真下が見られます。
 ちなみに,ここの手すりのところは,ロッククライミングのゴールとも言うべきところです。
 ロッククライミングの専門用語はわからないので,何というものなのか,とにかくここにロープを引っかけるんだろうな,というものが岩にささっています。

頂上からの下りの林道
(←頂上から林道へと下る道)

 ここからの下りは,このような感じでなだらかな道です。
 ですから,先ほどの岩場がダメという人は,大池広場の方から登るのではなく,こちらの方から頂上をめざすと,簡単にやってこられます。
 気持ちのいい林の中を歩く道ですので,逆に登ってくるのもなだらかで気持ちがいいでしょう。

林道から頂上への登り口
(←頂上から下って林道(車道)へ出たところ)

 これは頂上から下りて林道(車道)へ出たところを,倉ヶ嶽町からの方向から撮影しています。
 つまり,今人のいるところから,左へ上がっていくと頂上にたどり着くなだらかな道ということです。
 この林道をまっすぐ行くと,先ほどの大池の駐車場にたどり着きます。

駐車場から下っていく道の途中 さらに下ってきた道で
 大池の駐車場から下ってくる途中の画像です。
 倉ヶ嶽町の十字路に出るまでに,けっこう鶴来平野が望めます。
 この日はお天気がよすぎて,遠くはかすんでいます。
 ちなみに撮影日は,2004年5月1日。ゴールデンウィークの最中です。

登り口の十字路
(←倉ヶ岳へと通じる林道の登り口)

 これは登り口の写真です。
 この坂を登っていけば倉ヶ岳,右は鶴来町坂下,左は坪野,後ろは倉ヶ嶽町です。

のぞきからの展望
 これが大池の真上の「のぞき」からの展望です。
 この日はあまりに天気がよすぎて,遠くはすべてかすんでいます。
 空気が澄んでいたら,もっときれいに見えることでしょう。
 こんな風景を楽しみに行きませんか?