金沢桜百景

 

兼六園菊桜(けんろくえんきくざくら)

 兼六町

 

兼六園菊桜

 ゴールデンウイークも明けた5月6日,兼六園へと兼六園菊桜の撮影にやってきました。
 兼六園の中央にあって曲水に架かっている千歳橋を渡ってすぐ右に兼六園菊桜はあります。

兼六園菊桜

 兼六園菊桜は天然記念物にも指定されている桜です。
 詳しい解説については最後の部分を参照してください。

兼六園菊桜

 こんな風に,菊の花のように咲くので,菊桜と名前がついています。
 この年はもう少し早い4月下旬が満開でした。

兼六園菊桜

 このように,かなり散っていますが,それでもゴールデンウイークの間中楽しめたということです。

兼六園菊桜

 すでに新緑のきれいな兼六園の中にあって,鮮やかな淡紅色の花が目立ちます。

兼六園菊桜

 いくつか,きれいなものを近づいて撮影しました。
 このようにたくさんの花弁がある花なのです。

(2003-05-06撮影)

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 この日,兼六園菊桜の撮影のついでに撮った新緑の兼六園のページ
 尾山神社にある尾山神社の兼六園菊桜のページもご覧下さい。

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★兼六園菊桜★
 1962年9月 木村久吉さんの文章による。(出典 「名勝 兼六園」石川県図書館協会編)

 ケンロクエンキクザクラ(兼六園菊桜)Prunus serrulate LINDL. f. sphaerantha MIYOSHI

 兼六園千歳台に現存の由来は詳かでないが,もと「御所桜」といわれ,藩政時代,前田氏が京都御所から下賜されて,ここに植えられたともいう。きわめて形態の似たものが岡山にあって,キクザクラ(菊桜)Prunus serrulate LINDL. f. Chrysanthemoides MIYOSHI といい,これも江戸時代京都からもたらされたものだといわれていた由であるがすでに枯死した。
 花弁は通常200−300枚あり,最高記録365(葉化雌蕊を含む),いわゆる菊桜型のサトザクラの中でも最も花弁数が多い。萼(がく)は副萼構造をとり10枚ある。花の中心部には数葉の葉化雌蕊と不完全な雄蕊(おしべ),雌蕊(めしべ)が僅かにある。葉は上面が鮮緑色,下面はこれに比しやや帯白である。節間の長い,成長力のある新梢では若葉ははじめやや黄緑色であるがそのような枝はまだ接穂として可能性がある。
 花の蕾ははじめ濃紅色であるが,まず外側の約百数十葉の花弁が淡桃色に開き,ついで内弁も次第に淡色に変化するいわゆる二段咲きである。花が脱落するまで,花弁はあまり散らずに,殆ど一花全体が花柄と共にポロリと落ちる。開花期は四月下旬−五月中旬である。
 1950年9月3日のジェーン台風で太い幹を2本折倒して以来,とみに樹勢がおとろえ,枯死寸前にある。花も老梢で次第に多く,次第に小さくなって(昭和37年では花径3.3センチメートル),老桜の末期の華の感が深い。
 この原木からの挿木,接木による子孫がかなり知られているが,いずれも花径が4センチメートル前後あり,又は新梢が赤芽(茶芽)を出すもの緑芽を出すもの等,花色も亦,原木に近いものから濃色まで若干変異がある。台木の性質の影響とも考えられるが,積極的な証明はまだなされていない。
 原木は昭和3年11月10日,文部省により天然記念物に指定。樹齢250−300年。

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