満腹探検隊
満腹探検隊の探検先:山代(やましろ)温泉 葉渡莉(はとり)

分類:和食 所在地:加賀市山代温泉
−−−お箸の仕切り線−−− 探検時期:2013年3月  今回の探検目的:1泊2食温泉宴会
今回のお品書き:宴会と朝食  今回の所要経費:1泊2食16425円+酒代
探検隊の報告:
 同業者の今年度の打ち上げの会である。選ばれたのがここ山代(やましろ)温泉の「葉渡莉(はとり)」である。幹事が選んできたのだった。久しぶりの山代温泉である。3月だが,小雪の舞う中,金沢からやって来た。着くとお茶とお菓子でのおもてなしである。甘いお菓子はいらないので,お茶だけ飲んで,早々にお風呂に入りに行く。
 ということで,まずは夕食を紹介しよう。
 しっかりとお品書きがあったので,それを書き写しつつ紹介しよう。「 」内はお品書きの記述である。ちなみに,お品書きは,表紙に「春のきざし 春宴の御献立」とある,鶯茶といった色の洒落た紙である。
 さて,これが最初の状態。
 乾杯は柚子酒で。「食膳酒 白山天然水を使った自家製 柚子のお酒」
 「食前酒」ではなく「食膳酒」との記述がいいね。
 「先付け 手作りの生姜胡麻豆腐 初物の蛍烏賊 海藻の白和へ」
 これまた「白和え」がわざわざ旧仮名づかいである。
 ところで,我々11人の団体に仲居さんは2人つく。先輩格のおねえさんは,もうこの「葉渡莉」にかなり長くいるそうな。今年はここが「葉渡莉」に生まれ変わって15年目らしい。以前は「よろずや」と言っていたということである。自分も社会人になって,毎年温泉忘年会があり,県内の温泉郷を巡っていたので「よろずや」という時にも来たかも知れない。ちなみに,「葉渡莉」となってからも過去に一度来たことがある。
 「旬菜 早春の前菜盛り合わせ」
 それぞれの器の脇に大女将の句が短冊に書かれてついている。自分のところには

「淡雪の 花咲く今朝や 忘れ雪」

 先輩格のおねえさんはいろいろと説明をしてくれる。そもそもここの経営者の名字が「万屋(よろずや)」というので,元々は「よろずや」という旅館だったらしい。その経営者の先代が亡くなって,代替わりをきっかけに館名を「葉渡莉」としたらしい。
 ちなみに「葉渡莉」というのはこのあたりの地名が「服部」で,それをもじったらしい。
 それから「葉渡莉」という文字は加藤登紀子が書いている。館内にも加藤登紀子の書があちこちに飾られている。
 加藤登紀子が「ほろよいコンサート」を金沢で行ったあとは,必ずここに泊まるらしい。ただし,金沢で軽く打ち上げをしてからここ山代に来るので到着は11時過ぎで,それでも夕食を提供しなくてはならず,苦労はあるらしい。まあ,それもこれもご贔屓へのサービスであろう。
 「お造り 地元の港より 鮮魚の刺身盛り合わせ」
 甘海老と鰤と烏賊。あと何だっただろう。

 また,姉妹館に「瑠璃光(るりこう)」があると聞いて,そう言えば前にも姉妹館であることを聞いたなあと思いだした。「瑠璃光」は前は「山代グランドホテル」という名称だったらしく,「山代グランドホテル」なんて,いかにも昔そんな名前を付けそうな感じの命名である。「瑠璃光」の方がはるかに洒落ている。「瑠璃光」の部屋数はこの「葉渡莉」の2倍ほどあるらしい。
 「進肴 特別契約の茹で津和井蟹 自家製の蟹酢」
 「進肴」と書いて何と読むのかと思ったが「すすめざかな」と読むらしい。懐石料理において一汁三菜(飯・汁・向付・煮物・焼物)の後に出す料理を指すらしい。「進肴」(すすめざかな),「追肴」(おいざかな),「強肴」(しいざかな),「預鉢」(あずけばち),「進鉢」(すすめばち)などとも言うらしい。今回は「懐石料理」ではなく「会席料理」なのだが,まあ「肴」は酒のための料理だから,よしとしよう。
 ズワイガニも漢字では「津和井蟹」と書くとは知らなかった。
 いつもこの満腹探検隊の報告を書いていて思うのだが,なんて世の中知らないことが多いのだろう。
 ところで,こちら「葉渡莉」の料理長はまだ若く,30代であるらしい。この2館の総料理長は「瑠璃光」にいるとのことである。こちらの「葉渡莉」の料理長は若いので,若い感覚の料理がいろいろと工夫されて出てきますよとのことだった。
 「中鉢 健康を願って葉渡莉名物薬膳蕎麦 能登の海藻 あかもく添え」
 このお品書きには前書き付きである。
 「あかもく」とは海藻で,「不等毛植物門,褐藻綱,ヒバマタ目,ホンダワラ科,ホンダワラ属」である。と言われたって何のことやら,って感じだが。
 「煮物 春の訪れ 白魚の玉子寄せと旬野菜の炊き合わせです 鱶鰭の餡賭け」
 「鱶鰭」が読めない。若い方のおねえさんに聞くが,読めない。「ちょっと待ってください。聞いてきますから。」と言って聞いてもらったら「ふかひれ」だった。確かに「フカ」は「鱶」だったかなあと思ったが,「ヒレ」が「鰭」だとは。ついでに「あんかけ」が「餡掛け」なのはわかるが「餡賭け」とはなぜなのか。何か意図があったのか聞いてみなかった。なにしろ「鱶鰭」が読めなかったので,これ以上の詮索はやめたのだった。
 「焼物 活鮑の鉄板焼きです 素材のおいしさをストレートにお召し上がりください」
 この鮑,活鮑と言うだけあって,まだ生きている。となりの会員の鮑は何とふたにへばりついてしまっていた。最初の状態は最初の写真の左上の状態だが,パチンと火が付けられる。火が消えて,できあがった頃に,若い方のおねえさんがやって来て,鉄板の場所を真ん中に移し,ふたを取り,慣れた手つきで鮑を切る。それが左の写真。
 そして,できあがりが左の写真。
 「素材のおいしさをストレートにお召し上がりください」と言うのだが,軟らかい鮑が美味しい。温かいうちにいただくのだった。
 「焜炉 能登ポークと加賀産猪の代々鍋 加賀味噌仕立て(豚の祖先は,いのししです)」
 先ほどの鮑のあとにはこの鍋が据えられ,パチンと火が付けられる。
 お品書きには解説付き。「豚の祖先はいのししです」とある。つまり,親子丼ならぬ,親子鍋ってことか。ちなみに,猪の方はミンチとなり,肉団子になっている方である。
 この「葉渡莉」の料理は月ごとに変わるらしい。先輩格のおねえさんの説明によれば,お正月料理と毎月の料理ということで,都合年に13種類が味わえるとのことだった。で,月替わりと言っても,5日から変わるとのことだった。
 「じゃ,月に2回来たら同じ料理ですかね?」と聞いたら,違うとのこと。団体名ならば登録してあって,「2回目」ということで違う料理を出すらしい。「もちろん連泊でも次の日は特別に違う料理を出しますよ。」とのことだった。
 「食事 奥能登産「エコ農法」契約米こしひかりの岩海苔釜飯 高菜を混ぜてお召し上がりください
 赤味噌仕立て 香物」
 本日3回目のパチンである。お釜の下に火が付けられる。
 できあがると,これまたお釜のふたを開けて,高菜を混ぜてくれる。最初にお膳の上に小鉢が2種類載り,香の物が2種類あるのかと思ったら,1つが高菜で,この釜飯に混ぜるものだった。
 「高菜を混ぜてお召し上がりください」とあったが,自分でするのではなくて,おねえさんがやってくれるのだった。もしかして,この表記は,「勝手にお酒のおかずにして食べちゃダメですよ。」って意味で書いてあったのだろうか。
 「水物 季節のデザート」
 最後にデザートである。今日はすべて食べ尽くす。時々甘いデザートは人に譲るが,果物なのでいただくのだった。
 ということで,今夜も美味しい料理をいただき,美味しいお酒を飲んだ。
 もらったお品書きには「葉渡莉 料理長 牟禮吉行」と最後にある。牟禮さん美味しいごちそうをありがとう。
 さて,翌朝の豪華朝食である。
 これにご飯と味噌汁がやって来る。
 右上に紙のかかっているのがサラダ。「畑のおさしみ」とある。
 能書きには「当館自慢の高品質野菜。パリパリとした食感と,シャキシャキの歯ざわり。野菜本来の甘味を天然塩と生姜味噌でお楽しみください。」とある。
 確かに,パリパリ,シャキシャキの野菜である。
 左上はよくある干物を炙るための焜炉。しかし,炙るのは魚だけではなく,串に刺してあるのがイカの目玉らしい。イカの目玉を処理して,なんだかくるっとひっくり返し,串に刺してある。これを炙って食べる。お団子のように串に刺されている。これがコリコリっとして,まるで酒の肴になりそうである。
 あとは,梅干しに香の物,海苔の佃煮に,お刺身。焼き海苔に温泉玉子。
 まあなにしろ,自宅では考えられない、多種多様な一品の載る朝ご飯である。
 いつにない豪華朝食をいただき,このあとはまた一度風呂に入りに行って,のんびりと金沢へ帰ったのだった。
 いい温泉1泊の宴会であった。
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