満腹探検隊
満腹探検隊の探検先:金沢辰口温泉(たつのくちおんせん)まつさき

分類:和食 所在地:石川県能美市辰口町
−−−お箸の仕切り線−−− 探検時期:2010年12月  今回の探検目的:温泉1泊2日,夜は宴会
今回のお品書き:1泊2食の夕食と朝食  今回の所要経費:積み立ててあったが,はていくらだったのやら。
探検隊の報告:
 12月である。12月と言えば忘年会である。いや,みんなそうでもないか。でも自分にとっては年忘れである。
 さて,今年の我々の会は金沢の奥座敷というか,すでにとなりのとなりくらいの能美市辰口(以前は辰口町だったが,今は市町村合併で能美市)にある辰口温泉の「まつさき」である。
 ここはけっこう由緒のある温泉旅館であり,お庭が広く,まるでお屋敷という感じである。門からフロントまでを池の上の渡り廊下を歩いていく。金沢の文豪泉鏡花にも関係のある宿である。
 さて,今夜は忘年会。土曜から日曜にかけて泊まる。したがって,仕事のない自分は早く行ってのんびりすることができる。3時にチェックイン可能なのだが,それではあまりに早すぎるので,4時過ぎに到着する。それでも我々の団体では1等賞に着く。お休みの日くらい仕事するなよ,と言いたいが,忙しく働かなくてはならない人たちもいる。致し方ない。
 フロントから部屋に案内されると,まずは浴衣の大きさを確認され,お茶とお茶菓子が出てくる。いつもならお茶菓子は食べないのだが,時間も早いということと,栗ようかんが美味しそうだったので,珍しく甘いものを食べる,栗ようかんはしつこい甘さがなく,なかなか美味かった。
 それから風呂に入りに行く。1階に大浴場と屋上に露天風呂があるが,1日目は屋上露天風呂に行く。すでに12月ということもあり,かなり外は暗い。あまり景色を眺めるなんてことができないが,それでもしばらくすると風呂は貸し切りとなるのだった。

 さて,宴会は7時から。我々22人に仲居さんは4人つく。ベテラン2人と,19歳と20歳の2人の新旧カルテットである。  我らが会の会長の挨拶のあと,乾杯。そのあとですぐにこの旅館の若女将が挨拶にやってくる。久しぶりに温泉の若女将の挨拶を聞いた。これまではよくあったのだが,久しぶりである。これは「満腹探検隊」のよい温泉旅館の基準の一つ(草津温泉 ホテル櫻井のページに記載したこと参照)だが,ということは,ここ「まつさき」はよい条件すべてを満たしているとことである。ちなみに「満腹探検隊」の草津温泉 ホテル櫻井はよくない例である。
 ということで,宴会始まりの様子がこの状態である。お品書きがあって,確か持ってきたはずが,酔っぱらいは丹前の袖に入れて,そのまま忘れてきたらしい。だから,詳しくはいったい何だったのか,不明である。
 ちなみに,手前は白子酢。冬の味覚だなあ。
 右のステーキはさらりと焼いて美味い。しかし,フォアグラだかが一緒に載っている。これはミスマッチ。なんだかなまぐさい。ステーキだけでいい。
 途中から出し物でおなじみビンゴである。幹事の一員である自分は司会をすることになるが,仲居さんの弱冠二十歳のらんちゃんと共に司会をする。若い子っていいなあ,なんて感想はただのおじさんである。それにしても,ビンゴもカラオケの機械でできる。機械操作はらんちゃんに任せておいて,淡々と進行をするのであった。そういえば今回参加者は男しかいない。なんじゃこの団体はと思うが,まあそれもいいでしょう。
 だいたいこれがここまでの料理である。
 基本的に温かいものが出てきてよろしい。ただ,パチンと火をつけるものが置いてあるのはご愛敬か。2品くらいはいいだろう。あとは最初の状態から次々と運ばれてくる。刺身にしても最初から置いてあるなんてことはない。幹事をしながら,すべて食べ尽くす。やっぱり温泉の宴会はいいなあ。
−−−お箸の仕切り線−−− 探検時期:2014年12月  今回の探検目的:温泉1泊2日,夜は宴会
今回のお品書き:1泊2食の宴会と朝食  今回の所要経費:1泊2日で23200円
探検隊の報告:
 忘年会である。大好き温泉一泊である。昨年はのっぴきならない事情により,忘年会の中止を余儀なくされたが,今年は実現する。ちなみに当初の予定では日にちも違い,場所も加賀温泉郷だったのだが,勤務のあと加賀温泉に駆けつけるだけでも大変なので,日にちと場所が変更になった。そして,より参加のしやすい日と場所となった。
 とは言え我々の職場の100%の参加ではない。昔は「歓迎会,忘年会,送別会に参加するのは仕事のうち。」などと言われたものだが,今どきはそんなことなど通じない。個人や家族が優先され,職場の絆やら,同士という感覚は薄れている。
 さて,今回の辰口温泉「まつさき」は以前にも来たことがある。今回は職場の忘年会である。暮れも押し迫ってきた一日である。しかし平日だったので,この日はほぼ我々の団体が貸し切り状態である。お風呂に浸かっていても,うちの職場の者にしか会わない。次の日からはずっとほぼ満員状態となるらしい。
 では出てきた料理などを紹介しながら,「満腹探検隊」お得意のどうでもいい話をしよう。ちなみにしっかりとお品書きがあり,今回は忘れずに持ってきたので,お品書きの内容についてはそれを引き写しつつ,話が進む。
 まずは着くとお茶とお茶菓子のサービスである。これは前回と同じ。栗蒸しようかんである。しかし,着いたのが宴会の30分前であり,お茶も飲まずようかんも食べず,とにかく温泉に浸かりに行く。今回泊まったのは本館であり,その棟にある大浴場へと行く。
 浴衣については結構適当に置いてあり,浴衣の大きさの確認はない。まあおそらく最近の人手不足からか,個別に大きさの確認もされない。「適当に持っていってください」状態である。そういえば,最近泊まったところで,大きさが大丈夫かどうかの確認はないなあと思う次第。金沢近郊近郷の温泉もこんな風になってきたのかと思う次第。まあ大きさが合っていなければ,求める大きさの浴衣がなければ,フロントに電話をすればすぐに対応してくれる状態ではあるが,やはり,不況のせいか,人件費削減のせいか,この程度ならがまんしてくださいな,ということか。そうそう,浴衣以外にもパジャマタイプの作務衣があり,自分は着なかったが,それもまたいい感じであった。
 さて,これが宴会の始まりの状態。「先付」と「前菜」だけが載っている状態。あとは「鍋物」と「焼物」が火をつけられるのを待っている状態。
 これが金沢の標準的な宴会開始状態。このあと順次料理が運ばれてくる。
 ちなみに,左下の花と雪だるまは幹事の作った座席のくじ引き。
 乾杯は食前酒が載っている。
 「食前酒」「柚子酒」とある。
 乾杯のあとにすぐさま女将の挨拶がある。前回もそうだったが,ここ「まつさき」では女将の挨拶がしっかりとあるのだった。
 そうして16人の団体である我々には仲居さんが2人つく。いずれもベテランの仲居さんである。前回は22人に仲居さんが4人で,うち2人はやたら若い子がいたのだが,はて若い彼女たちはどうしたのやら。この日はお客が少ないので、出番がないのか。それとも早々と転職したか。
 こちら「先付」。
 「胡桃豆腐 才巻海老 金沢春菊 揚げ胡桃 山葵 割醤油」とある。
 めずらしい「胡桃豆腐」である。
 そして「才巻海老」とは「車海老」である。その「車海老」が重さによって名前が違うことを初めて知った。大型の100gを超えるようなものを「車海老」,それ以下で中くらいの20〜40g前後のものを「まき(巻)海老」,さらに小さい10センチ前後20g以下の小振りのものを「さい巻(才巻,細巻,鞘巻)海老」などと言うらしい。またもや「知らなんだ〜」ということが出てくる。
 「前菜」である。お品書きには多種多様な食材の記述がしてあるが,料理ごとに区切ると,
「鮟肝 長芋ポン酢がけ
 椿寿司 烏賊 紅芯大根
 梅貝 なめこ りんごみぞれ和え
 金沢蕪 干し柿絹田巻き
 五郎島金時松風
 金柑蜜煮」
となって,六品である。
 「椀物」である。
 「加賀丸いも 蟹身団子 金沢芹 舞茸 柚子」とある。
 途中で出し物が始まるがクイズである。問題の難しさで得点がついており,2人一チームで合計100点を超えると賞品がいただける。単純なクイズなのだが,自分はなかなか答えが出てこない。つまりは頭が固いってことか。たとえばこんな感じ。「アルコールの入っていない飲料はいくらで買える?」ってクイズ。
 答は「四円(酔えん)」これはようやく自分が答えられたやつ。この手のクイズに次々と答を見つける職員がいる。うーん,結構頭が柔らかいと言うべきか。いや単に自分が頭が固いだけ。
 「造里」が運ばれてくる。お品書きには「海の幸」とだけ書いてあるが,なかなか洒落た出し方である。
 どんなお造りなのかは仲居さんが説明してくれたのだが,すっかり忘れている。笹の葉型の皿には甘海老と鯛なのだが,カクテルグラスがはて何だったのやら。ブリではなく,確か光り物でアジか何かでこちこちとした食感が美味しかったのは覚えているが,すっかり忘れている。これでお品書きがなかったら,あとのものは全くもって名前が出てくるはずがない。
 温かい「蒸し物」がやって来る。「鱈白子玉蒸し 銀あん 生姜」とある。
 器のふたには「大明成化年製」という銘があるのだが,その年号は中国明中期の成化年間(1465〜1487)のものをまねて書いてあるものが多いらしい。実際にこれがその年代のもので,こうやって普通に使われているとしたら驚きなのだが,そんなことはあるまい。
 これは「焼物」で,もともとお膳の上に載っていたもので,パチンと火がつけられて,できあがったものである。「和牛 車麩 葱 絹さや とき玉子」ということで,まあ「すき焼き風煮」って感じであろうか。
 「麩」を見るとついつい落語の「時そば」を思い出してしまう。
「ちくわ麩?!そいつぁいけねえや。ありゃあ病人の食い物でぇ。」
 こちら「鍋物」。これももともとお膳の上に載っていたもので,パチンと火がつけられたもの。「鮟鱇鍋 白菜 水菜 米めん」
 光の当たり具合か,ぐつぐつと煮え立っているからか,写真からはいったい何が入っているのかという感じだが,冬の味覚「鮟鱇鍋」である。
 ここまで結構飲んでいるし,途中から日本酒の熱燗も飲んでいるので,この手のお汁はしっかりと飲み干す。そうやって適度にアルコールを薄めるのが,宴会でしっかりと長く飲むこつである。って,そこまでして無理に飲むなという意見もあるが……
 「酢の物」で蟹が出てくる。「ずわい蟹 小坂蓮根 胡瓜 レモン」と書いてある。
 蟹に取りかかるには,一気に取りかかり一気に食べることである。何しろその間手が汚れてろくにグラスも持てなくなるのである。ということで,一気にすべていただく。蟹はもうちょっと早いタイミングで出てきてもよかったかという気もするが,まあいいでしょう。
 いよいよ「食事」である。「炊き込み御飯 源助大根 蟹身 生姜」とある。
 そして「留椀」。「輪島産かじめ 油揚げ」
 「香の物」は「盛り合わせ」と書いてある。確かに盛り合わせ。
 お膳の真ん中には「心」の文字が見えたので,それも入れて撮影した。
 ごはんは結構変わったものの炊き込み御飯である。大根,蟹身に生姜。結構生姜の香りが利いている。これもすべて食べ尽くす。
 健康の元は多種多様な食材の料理をすべて食べ尽くすということである。ってこれだけ飲んでりゃ,不健康でしょという意見もあるが……
 最後に「水物」。「季節のフルーツ シャンパンジュレがけ」となっている。果物なのでこれも食べる。
 さて,あとは2次会である。今回はホールを予約してあるわけではなく,部屋での2次会である。部屋に戻ってまたみんなで飲む。何人かは風呂に入りに行き,2人が将棋を指し,何人かは買い出しに行く。何しろ幹事が買ってきてあった飲み物が発泡酒であり,せっかくの温泉宴会に発泡酒はないだろうと,フロントにビールを頼んだのだが,それよりも,飲んでない職員が今から帰宅するついでにビールを買って一度戻ってくると言う。確かに幹事としては安い発泡酒を買ってきたのだろうが,どうもみんなそれでは飲む気がしない。さっきまでビールを飲んでいたのに,いきなり偽物である。酒を飲まない人にとってはビールも発泡酒も同じに見えるものか。せっかくの贅沢をして温泉に来ているのに,いきなり2次会で発泡酒とはみみっちいと思うのは自分だけか。
 しかし,やはりいつも思うが,日本の税制の間違いである。「貧乏人は偽物のビールを飲め」という政策である。ドイツ人からしたら愚かな政策である。そもそも混ぜ物をしてあっても「ビール」という名称が通る国日本は,さらにそのビールさえもみんな高くて買わないという状況になっている。経済大国日本の家庭では「本物のビールは高くてみんな飲めない」なんて,いったいどういうことやら。他の国からの笑いものである。これは,政治家の酒文化に対する認識の低さがうかがえる。そりゃ国民は安い方がいいと思うに決まっているが,この税制,その政策は結果として,新たな酒を開発する原動力となったが,無駄な原動力である。もっと新種のビールを開発してもよかったのに,消費者の要求に合わせて安い税金の偽物ビールを生み出すことになった。消費者の方も「安けりゃそれでいい」なんて思わずに,「本物のビールの税金を下げるべきだ」という運動でもしてほしいものだが,そうはならないのも,国民の民度がこの程度ということか。まあ,自分もその国民の一人なのだが。
 ということで「まつさき」とは関係のない話が続くのがこの「満腹探検隊」である。
 ちなみに,2枚の写真は翌日の朝の部屋からの眺め。本館であったので,真下に正面の門というか車寄せと池などが見える。とにかく広く、立派な旅館なのである。



 こちら翌朝の朝食。もちろん豪華朝食。
 ごはんはあるが,もう一椀おかゆがある。まずはおかゆの方からいただく。夕べたっぷり飲み過ぎた胃にはやさしいお品書きである。
 朝ご飯のあとはゆっくり風呂に入りに行く。今度は新館の展望露天風呂に入りに行く。貸し切り状態でのんびりと浸かり,気分一新である。

 最後にロビーに降りてきてコーヒーを飲んだ。
 先ほどの池や中に浮かぶ島,茶室などが見える。雪がうっすらと白く積もった茶室の屋根の上にサギが一羽立っている。
 うーん,一泊二日でいい温泉忘年会であった。
−−−お箸の仕切り線−−− 探検隊おまけの報告:
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